
マクロビオティックの意味とは – 簡単解説
徐々に浸透してきたマクロビ。言葉は聞いたことがあっても、その意味は分からない、という方のために、「マクロビ」について簡単に解説したいと思います。
マクロビとは、「マクロビオティック」の略称で、英語表記だと「Macrobiotic」と書きます。
マクロビオティックの語源は古代ギリシャにあり、「マクロ=大きな」「ビオ=生命」「ティック=術・学」から、「偉大な生命」「自然に即した生命のあり方」といった言葉を意味します。
ドイツでは、Macrobioticは、18世紀頃に長寿法の意味合いでも使われるようになりました。
マクロビと言うと、食材によって健康を取り戻す「玄米菜食」といったイメージもあるかもしれません。
日本で現在のような「マクロビオティック」の形になったのは、今から50年以上前でした。思想家の桜沢如一さんが、明治期の医師である石塚左玄さんの食養生法と中国の陰陽の考え方を組み合わせた食事法として提唱したことから始まりました。
先進諸国でも原因不明の病気が増え、対処法が見つからないことなどから、食や生活の見直しが進み、昨今では日本式のマクロビオティックが海外でも普及しています。
マクロビは、現在ハリウッドセレブのあいだでも浸透し、マドンナ、トム・クルーズ、ジョン・レノンなど多くの著名人が実践してきました(日本のスポーツ選手でも、浅田真央さんや松井秀喜さんら一流選手も取り入れています)。
マクロビオティックの基本
マクロビオティックは、陰陽の思想なども入っているので難しい印象を受けますが、基本となる大きな原則は、以下の二つとなります。
身土不二(しんどふじ)
人間(身)も土地(土)も一体(不二)。
これは、自然と身体は一体なので、なるべく育った土地、住んでいる土地の、旬の食材を食べるようにするという考え方を言います。
暖かい地域で育ったフルーツには体を冷やす作用があり、寒い地域で育った野菜には温める効果があります。
その土地土地の旬のものを食べることで自然と身体のバランスが整っていくと考えられています。
一物全体(いちぶつぜんたい)
一物全体とは、食材の部分ではなく全体を食することでバランスがとれる、という考え方を指します。
たとえば、穀物なら精白していない玄米、野菜なら葉や皮などにも栄養があり、全体を取り入れることで体にとってよい影響を与えるということです。
マクロビオティックは、ストイックな食事法と言うよりも、生き方や思想に近く、自然体で自分の生活に取り入れていくとよいでしょう。
これが自分の自然体だ、と食事や生活を好き放題にしたくなるかもしれませんが、「自然体」と「欲望のままに」は似て非なるもの。
自然体とは、「自然に即した」といったニュアンスで考えるとよいでしょう。
できる範囲からで構わないので、自分の体を気遣うことは、その土地や地域、国、ひいては地球の自然環境を守ることにも繋がります。
以上、「マクロビオティック」の簡単解説でした。